小児矯正について
小児矯正とは、子どものための矯正治療です。成長期に矯正治療を開始すると、歯並びを整えるだけではなく、顎の成長を促せるため、将来的に永久歯がきれいに並ぶようになる可能性が高まります。また、矯正治療では定期的に口腔内をチェックするため、結果的にむし歯や歯周病の早期発見・早期治療に繋がります。
小児矯正のメリット
大人よりも歯が動きやすい
成長期の子どもは大人と比べて歯や顎が動きやすいため、装置の装着期間が短くなる場合があります。ただし、成長の度合いには個人差があるため、全てのお子さまが同じ治療内容になるわけではありません。また、成長の度合いによっては途中で治療計画の変更が必要になる可能性があります。
非抜歯で治療できるケースが多い
成長が止まっている大人の場合、歯を動かす先のスペースを確保するために抜歯が必要になる可能性があります。子どものうちに顎の成長を促すことで永久歯が生えるスペースを確保できるため、小児矯正を受けることで将来的に抜歯が不要になる可能性が高まります。
顎の成長をコントロールできる
上下の顎の成長のバランスが悪いと、噛み合わせが悪くなります。成長期のお子さまには、顎の成長をコントロールする装置を使用できます。そのため、骨格に原因がある不正咬合の予防や改善できる可能性があります。また、顎のスペースが不足しており、永久歯の歯並びが悪くなることが見込まれる場合も、顎の成長をコントロールすることできれいに並ぶようになる可能性が高まります。
大人になってからの矯正治療の負担を軽減できる
顎の成長を促して永久歯が生えるスペースを確保すれば、大人になってから矯正治療が必要になったとしても、小児矯正を受けていない場合と比べて短期間で歯を理想的な位置へ動かせます。
小児矯正のタイミング
1期治療とは
1期治療とは、乳歯と永久歯が混在している時期に行う矯正治療で、主に顎の成長をコントロールすることが目的です。一般的に3歳から行えるとされていますが、お子さまの成長に合わせて開始時期を見極める必要があります。治療期間の目安は2~4年です。
なお、必ず1期治療が必要とは限りません。まずは、お口の中を詳しくお調べいたしますので、お気軽にご相談ください。
2期治療とは
2期治療とは、永久歯が生えそろってから行う矯正治療です。固定式、または取り外し式の装置で歯を動かします。開始するタイミングは第2大臼歯が生え始める小学校高学年から中学2年生頃です。治療期間は1~3年程度が目安です。
1期治療を受けることで、2期治療の期間が短縮され、通院や費用の負担が少なくなる可能性があります。
当院の小児矯正治療の装置
床矯正
床矯正は、顎の成長をコントロールする装置です。取り外し可能なため、食事や歯磨きなどに支障をきたす心配がありません。また、学校に行っている間は取り外しておくことができます。
歯列矯正用咬合誘導装置
下の歯が上の歯よりも前に出ている受け口の改善を目的とした装置です。透明なマウスピースで、就寝中に装着します。痛みが少ないため、小さなお子さまにも使用していただきやすいでしょう。
ブラケット矯正
歯にブラケットを取り付けてワイヤーを通し、歯に力を加えて動かす矯正装置です。2期治療で使用します。